IMABARI COLOR SHOW
2017年12月7日~10日
SPIRAL garden/ 東京
2018年2月2日~12日
はーばり/今治(愛媛県)
タオルの産地として海外でも高い知名度をもつ愛媛県今治市。良質な水に恵まれたこの土地に集積する優れた染色技術を紹介する「IMABARI Color Show」にて、「染色」にかけて「1000色のレシピ」という自身最多の色数を用いたインスタレーションを発表。今治の染色技術を余すことなく伝えつつ、誰も見たことのない色の新しい世界を創り出した。
美しい色を作り出すためには繊細な「レシピ」が必要とされる。レシピを構成する要素は、色の三原則「C(青)/M(赤)/Y(黄)」、温度や湿度「℃」、時間「分/秒」、それら各々の割合「0」~「9」と「%」。このすべてを緻密に管理することで1色1色微妙に異なる色を正確に表現した。
今回、レシピを構成するこれら17記号を、エマニュエルが生み出した1000色のパレットをもとに愛媛県繊維染色工業組合の職人たちが染色技術の粋を集め染色。微妙な色調に美しく染め上げられた1000色の布を17の記号に型抜きし、糸1本につき1色を垂直構成、それらをスパイラルガーデンの中央に凝縮して円を成し、外周を白色で包み込むことで1000色の存在を際立たせた。湧き上がる記号の数は17000個にも及び、規則性とさ不規則性が相まった配置は、見る場所によってランダムな表情を見せてくれる。さらに円の下に座り見上げると、色のレシピが浴びるように降り注いでくる体験ができる、繊細でありながらも雄大なインスタレーションとなった。