AnyTokyo 2015
2015/10/24~11/3
東京都港区芝公園
増上寺
1坪の小さな空間に凝縮された100色。AnyTokyo 2015 で発表した100色シリーズの新作は、風になびく細く繊細な100色の下で寝転び、 自分だけの色の空間を楽しめる作品である。
増上寺本殿と東京タワーを背にぽつんと佇む1坪の空間。遠くから眺めると色が凝縮されたボリュームとして見え、近づいていくと風になびく柔らかな色で創られた空間がある。縁側に腰掛けると100色の細い紙がこすれ合う音が聞こえてくる。畳に横になり上を見上げれば、風と共になびく100色の空が広がっている。
100 colorsシリーズについて
2013年から手掛けている「100 colors」は、100色で空間を構成するインスタレーションシリーズ。環境に合わせて色のかたちを変化させ、色の魅力を最大限に引き出している。一目で視界に入る100色を全身で受け、色そのものを感じてもらう作品である。
1995年に初めて東京を訪れた時、東京の街に溢れる「色」がエマニュエルの心に大きく影響を与えたように、彼女が創り出す色がたくさんの人々の心に届くことで、人々の色に対しての意識が少しでも変わるきっかけになってほしいと願っている。100色を見て、触れて、心で感じ、色を通してエモーションを感じてもらいたい-この思いを胸に、今後も「100 colors」を世界各地で展開していく予定である。
“はじめて東京の街を見た時、街に溢れている色に衝撃を受け東京に住もうと決めた。
ボリュームの異なる建物、そのスキマに切り取られた空、看板、電線など、街は様々な「レイヤー」で構成され、その中で溢れ出しそうな無数の色が幾重にも重なり合い、複雑な奥行きを作っていた。
東京で感じた「色」と「レイヤー」は私のデザインコンセプト色切/shikiriの原点である。
東京を見て感じた気持ちを大事にして事務所設立10年を向かえた今、色の魅力を最大限に表現して、たくさんの色が溢れ出す感覚を共有したい。
その想いからここ東京で100色の空間を創る。”
エマニュエル・ムホー
(2013年9月)